今日はメジャーアルカナの「Ⅵ 恋人」をみていきます。
6という数字は、いわゆる愛の数字と言われていて、周りに愛をふりまくお花や、大自然の中で自然と助け合うどうぶつたちの美しい愛の姿にたとえられます。
ミスティカル数秘術のノボさんは、6についてこのように説いています。
樹木、植物、花、大自然の優美は、すべてに対して無条件に善意の愛を提供します。
生きとし生けるものすべてが自由にこの波動を享受することができますが、6:ヘキサドのパターンはこれと共鳴します。
(中略)
分かち合う姿は、まるで、木々が動物や人によって食用にされても文句を言わないように、おおらかに自分を捧げます。
樹木、花、木などは至るところにあふれているため豊富にあるように見え、当然のように利用されますが、肥料や滋養が与えられないと、しおれて枯れてしまいます。
6:ヘキサドはーその博愛に満ちた性質からーたびたび同じような処遇を周囲から受けてしまいます。
(『ミスティカル数秘術』ノボ・カリプソ著/小松原さおり訳 ナチュラルスピリット社より)
アレハンドロさんのタロットの曼荼羅では、天、愛の世界の入り口となるカードであり、人間界の世界では上位の受容性となる「恋人」のカードは、こちらも同じく愛を示すカードではありますが、キーワードは「結合、愛上面」となっています。
1,2,3,4,5が、とりわけ2と4が目指していく数字が6。
6は愛であり、美であり、喜びを表しています。
しかし、このタロットカードは、とても解釈が難しく、長い間かなり曖昧かつ誤解された解釈をしてこられたカードの一つでもあります。
3人の人がいて、上にはキューピッドの天使が矢を向けている。
3人の人達の関係は、いろんな解釈ができ、もめているようにも、お互いを紹介しているようにも見えます。
そして、メジャーアルカナにおいては、初めて複数の人物が同じレベルで描かれているカードです。
つまり、ここでは社会的な関係や結合、分裂、選択という「社会的な活動」を示していることになります。
この3人だけの解釈につい目を奪われがちですが、実はこのカードのメインポイントは、上にいるキューピッドと太陽なのです。
どのような人にも、どのような状況にも愛は平等に降り注いでいる。
一方で、複雑にみえる人々、社会の関係についつい目が行ってしまう。
6の人は、博愛がベースにあるからこそ、調和を大切にしますし、いわゆる「空氣を読む」ことができます。
だからこそ、周りに巻き込まれやすいですし、時に利用されてしまう感じがあるかもしれません。
そして、周りからは、あの人は癒しだよね、とか、なんか人が集まってくるよね、と言われても本人はよくわからなかったりします。
バランスを崩すと自己犠牲が過ぎてしまったり、自分の中にある愛を客観視できないためナルシシズムや自己陶酔に陥ったり、完璧主義になりすぎたりします。
このカードのように、自分がいる環境や人との関係を一歩ひいてみて、常にそこにある愛、自分の感情を確認していき、自覚的な愛、愛こそが自分のベースにあるものなのだわかっていくことが大切なポイントとなりますね。
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