小アルカナの世界観、杯=カップの世界についての続きです。
前の記事はこちらです。
小アルカナの世界:「杯」の世界観①大きな力と人間としてのヒントを持つ感情の世界
小アルカナには4つの世界がありますが、杯はおもに、感情や人間関係を描いている世界です。
感情、ハート、受容性、協同・・・・杯には、人間が持っている大きな力のヒントがたくさんあると考えています。
どんなに理論的に優れていても、作品としても優れていても、お金持ちであっても
好き・嫌い
の力はすべてを上塗りし、自分が出した結論すらひっくり返す力を持っているのです。
このように大きな力を持っている感情の世界ですが、だからこそ、バランスを崩した時の影響力も大きくなるといっていいでしょう。
杯、そして剣の世界は、4元素の中でも、天界側にある世界。
理想や愛、信念というような見えない世界にひっぱられてバランスを崩しやすいのです。
杯の世界で氣をつけなければいけないのは、感情の中でも大きく影響を及ぼしていく「信仰」からくる「依存」でしょう。
杯5で、今まで出会ったことのないような価値観に触れ、熱狂に近い感情を経験し、
杯6で、この人(コミュニティ)こそ、わたしの価値観とぴったりだというソウルメイトと出会い
杯7からは、その関係性とともに、愛の世界をつくっていく・・・
そんな杯は、盲目になりやすいのです。
思考や言葉を使ってきた「剣」の次の世界だからこそ、
そこを軽んじる傾向もでやすいでしょう。
みんな違ってみんないい
ポジティブに
お金よりも、愛
みんなのために
そんな耳障りのいい言葉にふらっとしてしまい、自分を消耗していく。
そんな事態になりやすいのも、杯の世界です。
スピリチュアルブームで、信仰に近い世界をさまよい、自分やお金を消耗させてきた人も、多いのではないでしょうか。
(はい、わたしです・・汗)
そして、これからは、コミュニティの時代だ、と言われ始めたこの数年、なんとなく同じ匂いを感じています。
コミュニティ という耳障りのいい世界。
本来のコミュニティの概念は素晴らしいものですが、そこに「信仰」そして信仰からの「依存」が加わってしまうと
あっという間に三角形の構造(いわゆる富める人とそうでない人がでる構造)につながってしまう。
ですので、本来は杯の世界は非常に美しく、楽しく、あたたかい世界ですが
その世界を実現するためには、なによりも
自立
が必要であるということを、終始教えてくれるのです。
杯は特に「9」において、
次の愛の世界をつくるためには(6のために)今までの古い感情を切り捨てる(6+3の構図)
を描いています。
これは、自分がそうでないと思っていてもパターン化していく感情の危うさ、そしてそれを定期的に見直すことで
新しい世界をつくることの大切さを教えてくれるのです。
杯の世界は美しく、繊細で、あたたかく、楽しいもの。
これから最も大切になっていく世界だからこそ、自分の中にある信仰や依存を再確認しながら
自立して世界を築いていきたいですね。
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